2005年 05月 31日
昨夜は、アメリカの戦争記念日(Memorial Day)という祝日のコンサートを、友人達と国会議事堂まで聞きにいってきました。キャピトルヒルの白い階段を埋め尽くす、人、人、人。皆、星条旗を手に振って、開幕はアメリカ国歌で始まりました。 セキュリティー検査を受けるのに少し時間がかかって、友達と座る席を取りにいこうとしたら、一瞬皆が動きを止めて、胸に手を当てている。しーんと静まった中、国歌を歌うソプラノ歌手の声だけがモールに響いていました。 その後、硫黄島の征服を記念する演説と、大きなスクリーン画面に映し出される60年前の戦闘風景、それから硫黄島で戦闘員だった退役軍人のスピーチがあって、その後の焦点はイラク戦争へ。イラクの基地のバラック内でのパーティーシーン、それから基地外で活動するアメリカ兵の姿が映し出されました。イラクで夫を亡くしたと言う、けなげな若妻と、乳飲み子の母子も、壇上で話し、スクリーンに映っていました。「夫が死んだのは、愛のためだったのです。」という彼女の台詞が、とぎれとぎれに聞こえてきました。 アーミー、ネイビー、エアフォース、マリーンコープのブラスバンドが、それぞれのサービスの楽曲を奏で、人々は手拍子をとりながら、コンサートは幕を閉じました。 一緒に行ったアメリカ人の女の子の中で、US Military Academy at West Pointを卒業したばかりの、27歳の軍人さんと、彼がイラクで従軍している間文通をずっとしていた友達が居ます。最初は顔も見たことがない相手と、Eメールでやり取りをするのは変な感じだったけど、先日その彼が、叙位式でDCにやって来た時に、初めて会い、自分がどんなに彼の心の支えになっていたかを初めて知ったって、その子は言っていました。 その場で皆とあわせて拍手をしなかったことも、国民戦意高揚のためのコンサートであったことも、身近な人が戦場に行くっていうことも、一日中市内を徒歩で移動して疲れていたこともあってか、頭が回りました。昨日見た光景は、70年前の日本と、ほとんどきっと変わりはないよ。 #
by my-salad-days
| 2005-05-31 00:31
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2005年 05月 29日
やっと、何もない土曜日。朝寝たいだけ眠り、ためていたメールを出し、部屋の掃除をして、ゆっくり。切羽詰まった課題も無いから、好きな本を読める。本当にうれしい。 インターンは、やるべき仕事に少しめどがついて、後半の二週間はもっと活動的に過ごしたいと思っています。今までは、ずっと資料を読んで、分類し、ファイリング、、てな感じだったからね。この資料整理からも、ここ2−3年の北朝鮮の動きに関して、アメリカにとって何が問題なのかを知ることができたから良かった。でも、同じ椅子に一日8時間座ってずっと資料を読むのが3日続くと、ちょっと外の空気を吸いたくてうずうずしてしまいます。(こんな根気で、大学院に行って勉強続けられるのか不安ではありますが。) 職場で同じようにインターンをしている同僚の友達は、二人居るのだけど、二人ともジャーナリストになりたいと希望していて、そのうちの一人の方は毎夏新聞社でインターンをしてきたと言う、素敵なJaponaise-Parisienneです。もう一人は、西海岸からはるばるDCへやって来た同じような交換留学生で、彼女はQueen's Englishを話します。良いチームだと思う。 前回の投稿にも書いたけれど、私が住んでいるDupont Circleは、大変自由な雰囲気の街です。どこがどう自由かは、皆さん、いつかここに来て体験してみて下さい。決して危険なことは無いので大丈夫ですが、ちょっとしたショックを感じるかもしれません。自由であるということは、一つの生き方であると思う。ここは、アングロサクソン的アメリカではなく、大陸のラテン的文化を持った場所だと思います。(しかしこの違いというのも、私が想像するところのイギリス–フランスの違いだから、確証はないけれども。いつかフランスに住んでみたいなぁ。) 2、3日前に友人と話していた、"feeling foreign"ということが、しばらく頭からはなれない。異文化を経験し、それをコンストラクティブに批判するのは、同化してしまってからではできないことだから、別にfeeling foreign, being an outsiderで居続けても良いんではないかなと思うんだよね。だって、完全に自分の昔からのアイデンティティーを変えるわけにはいかないもの。ラフカディオフ=ハーンは、本当に完全に日本人になりたかったのだろうか。それとも、身の回りを日本化させることによって、それでも感じ続ける違和感を大切にしたかったのだろうか。私だったら後者を選びたい。 アメリカという国は(と、こう、一枚岩みたいに言うのは間違いですが)、日本よりは断然異種なものを受け入れるところだ。だから、人々はこの大陸にチャンスと希望を見いだすのだろう。でもさ、日本もアメリカと同じようにオープンになるかと言うと、そうではないと思う。日本を知りたいと思う人にとって、「日本社会は取っ付きにくい、いつまでも自分は蚊帳の外、お客様扱いだ」って思うかもしれないけど、でもそれは個人的なつながりができれば、蚊帳をまくることもできるのではないかな。To be accepted, you must find someone who would accept you. And we are still youngでしょ? 私が交換留学でアメリカに行きたいって思ったのは、まずジョージタウンで学びたいと言うのがあり、その所在地がたまたまアメリカだった、という順かしら。それから、小さい頃から母に聞いてきた、アメリカで大学生活を送るというのは、ちょっとしたあこがれだった。でも、2003年の夏、交換留学応募の時点で、ブッシュ政権に代表されるアメリカはイラク侵攻のこともあり、パッと見は「どうも魅力が無いねぇ。」って感じだった。それでもこの経済力と軍事力が、どのように造り出されるのかを知りたいとも思っていたのです。留学生活始めのうちは、ジョージタウン大学の学生さんが意外と均質(皆恵まれていてすごく優秀なのだが、その中で飛び抜けて変にすごい、って人がいないこととか)に「へ、なんだこりゃ」と思ったけれども、それはそういうことなのだ、と受け入れることになった。「何かおかしくない?」っていっても、そういう事実が変わらないことはそうなんだから。 決して、私はアメリカ大好き人間ではないけれども、すごいところには敬服しますよ。外国で暮らす時に、自分の日本人度(頑固に自文化に執着する度合い)と、新しいものを進んで受け入れる度合い、とバランスを取らないと長く続かないとは思うんだけど、それは新しい文化に尊敬を払っている以上は、自文化を保つことの方が大切ではないかと思うのね。reciprocityは大切だけれども、そのバランスは、各自で保っていくしかない。 なんだかだらだらと長くて、よく最後の方は意味が分からないけれども、読んで下さった方はありがとう。 #
by my-salad-days
| 2005-05-29 04:32
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2005年 05月 23日
ジョージタウンを去るしんみりした気持ちとは裏腹に、雲一つなく晴れた日曜日です。ヒーリーの前では父兄も参拝して大規模なミサがあっていて、賛美歌が遠くからも聞こえてくる。 昨日の晩、ヒーリー塔の真夜中12時の鐘の音が夢うつつに聞こえました。もうこの音を聞きながら眠りにつくこともないんだなぁって、ちょっと悲しくなってしまいました。(学期中は、この時間に床に着くことなんてめったになかったけど)15分おきに鐘の音が時を刻むのを聞きながら、毎日が回っていたんです。この場所に居残りたい、去りたくない。つぎ、戻ってくることはあるんだろうか。ケンブリッジを去るときはまだ高校生で、こんな大学で勉強できたらどんなに素敵だろう、と思っていたのですが、それと同じかな。でも、違うのは、次のチャンスは、これからの自分の努力次第だということで。 大学は、昨日が卒業式で、シニアのルームメイト達も全員卒業していきました。私は一日中荷物の送り出しでバタバタしていたんだけど、SFSを卒業していく人たちが羨ましかったな。ここで4年間勉強することが、どんなに恵まれているか、これは留学生にしか分らない羨望でしょう。 ハウスメイトのスーザン(マラソンを走る彼女)は、Honor AwardのSumma Cum Laudeをもらって卒業です。GPA3.9以上の学生に与えられる、最高の学校賞なんだって。イージーAの多いICUでさえ、そんなの大変なのに、A, A-, B+, B, B-と細かく評価が分かれてグレードも0.33づつ段階が分かれるこの大学で、3.9以上とは何てことだ! でも、今日は新しい生活の始まりでもあります。Dupont Circleにある、大学の先輩のお宅にインターン終了まで住まわせてもらうことになりました。Georgetownと Dupontでは、街の雰囲気ががらりと違う。建物も、住む人々も。南向きの日差しが差し込む、広いお部屋です。明日からはここから朝日に向かいます。一週間、また始まるぞ、と。 #
by my-salad-days
| 2005-05-23 10:40
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2005年 05月 22日
I am finally moving out of my Georgetown dorm room for real. Good bye hugs, note card exchanges, watery eyes, but still, big smiles. Still a brighter future for everyone. Life is waiting out there!
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by my-salad-days
| 2005-05-22 22:05
| Exchange
2005年 05月 18日
インターンも5日目。衛星版ながらも、日本語の各社新聞が好きな時に読めるのと、北朝鮮問題の資料を読めるのを励みに、今日はほぼ一日中パソコンの前に座って、ハードコピーをスキャナーで読み込んでは資料に目を走らせる一日でした。サクサクと片付けて、もう少し刺激の多い仕事もしたいとも感じています。 私は学期中は、ほとんど授業や勉強のことしか考えてなくて、学期が終わると寂しくなる人間です。そうだ、こういう休みに入った時こそ楽しみで本を読めば良いのだ。ということで、オフィスの斜め向かいにある大きな本屋に行ってみたんですが、結局手にしたのは、Madam Secretary Madeleine Albrightで、ファンブックといえばそうではあるけど、もうちょっと気楽な本にすべきだったな。オルブライト女史は、こないだ学内の講演会で本物を見かけました。チェコの元大統領が来校した時に、チェコ出身の女史は、大学側のホステスとして元大統領との対談に出ていたのです。 それから一応、通勤途中のバスの中で読もうと思って The Necklace and other tales by Maupassantも買っては見たけど、やはりこれはフランス語で理解できるようになるまで待つべき? 最近友達つながりで見つけたブログで、言葉の選びが上手い人が居る。私は直接その人と知り合いではないので、言葉の紡ぎ手がどんな人なのかわからないんだけれども、ともかく文章がすーっと入ってくる。お気に入りの本に挙げてあるコレクションを見ると、やはり、ちょっと違う感じ。いいな、こういうの。 #
by my-salad-days
| 2005-05-18 10:21
| Internship
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